「一進一退が続くが冬商戦前には」H2O社長が語る期待

景気アンケート2021年春

聞き手・宮川純一
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 相次ぐコロナ禍による外出自粛や休業要請で、百貨店は売り上げ減に苦しんでいる。阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オーリテイリングの荒木直也社長に、現状と今後の見通しを聞いた。

 コロナ対応では我々百貨店など特定の業種が、大きな打撃を受けています。しばらくは一進一退が続くと思いますが、今年の冬の商戦前にはワクチンの接種率が一定の水準を超え、徐々に外出できるようになっていてほしいです。もともと全体の売り上げの8%を占めていたインバウンド訪日外国人客)向けの売り上げも含め、2023年ごろまでには消費の回復を期待しています。

 今後、力を入れていく一つの分野は新しい市場である中国での展開です。4月には中国に「寧波阪急」を開店しました。4、5月は売り上げが想定の65%増となるほどの大盛況でした。地域で一番店にしたうえで、さらなる商売を展開していく拠点にしたい。「寧波阪急」は今は子会社にはなっていないので、しばらくの間、当社の利益に直接は結びつきませんが、近い将来はグループに取り込んでいく構想です。

 「関西ドミナント化戦略」にも力を入れます。関西の1800万人とつながっていくために、オンラインを活用することを考えています。これまではバラバラだった顧客管理システムを一元化し、阪急百貨店、阪神百貨店や、スーパーの阪急オアシスイズミヤなど、当社のお店のどこにお客さんが来ても、(好みにあった)商品の案内などができるようになるのが理想です。顧客とのコミュニケーションを大切にした新しいビジネスの領域を探索しています。(聞き手・宮川純一)