神戸の老舗ライブハウス、苦渋のクラファン 存続を模索

有料会員記事新型コロナウイルス

鈴木春香
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 長引くコロナ禍で危機に直面するライブハウスやアーティストたちが、自身の存続をかけた模索を続けている。元通りになる日を待ち望みつつ、配信や野外ライブなどいまできる表現活動に活路を求める。行政もさらなる支援策を打ち出した。

 これまで矢沢永吉忌野清志郎、あいみょんらもステージに立った神戸三宮の老舗ライブハウス「チキンジョージ」。資金難を乗り切るため5月中旬に始めたクラウドファンディング(CF)は、目標の1500万円を2日間で超え、半月ほどで約4千人から2600万円を集めた。

 専務の児島勝さん(58)は「本当にありがたい。先は見えないが少し息がつける」と話す。ただ、CFは苦渋の決断だった。

 チキンジョージは1980年にオープンしたライブハウスの草分け的な存在だ。だが昨春以降はコロナの影響で、通常なら年間250~300公演あるところ、200以上が中止・延期になった。内部の抗菌処理やパーティションの設置に加え、最大で450人入る会場の入場を100人に制限。休業を挟みながら営業を続けているが、収益的には厳しい状態だ。

 CFについては、社会全体が大変ななかで踏み切ることに、「ミュージシャンたちも苦しいし、うちがやるのはどうか……」とためらいがあったという。だが、コロナ禍で家賃の支払いがたまり、経営がいよいよ危機的になったことを受けて実施を決めた。

 当初はコロナの影響がこれほど長引くとは予想していなかった。ディレクターの間瀬場純さん(31)は「『今を耐えて乗り切ろう』だったのが、次第に『何かを変えないと』に変わってきた」と話す。昨年から挑戦してきた配信とライブハウスでの有観客を組み合わせた公演の本格化や、屋外ライブも検討しているという。

 ワクチンの接種が進んでいるが、児島さんと間瀬場さんは「だからといって、すぐにマスクや人との距離をなくせるだろうか。ましてライブに人が戻ってきてくれるのはいつになるだろう」と顔を見合わせる。

 それでも、CFのコメント欄には「青春時代に幾度となく通った思い出の場所。がんばってください」「チキンジョージがなくなるなんて考えたら足が震える」とたくさんの励ましが寄せられた。児島さんは「もう自分たちだけのチキンジョージじゃないんだなと責任も感じます。なんとかできることをして続けたい」。

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