自転車で空中360度横回転…BMX9歳王者のメンタル

中村建太
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 岡山県美咲町の小学校3年、谷本怜雅(りょうが)さん(9)が、自転車BMXの全国大会で優勝しました。その「強さ」の秘密に迫りました。

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 130センチに満たない身長で、高さ2メートル以上のジャンプ台を自転車で駆け上がる。技を繰り出すのは、宙を舞う一瞬。高度なパフォーマンスは天性のセンスはもちろん、「めげない根性」が土台となっている。

 5月半ばに茨城県であったBMXフリースタイル・パークのジャパンカップ、男子7~9歳の部で、参加7人の頂点に立った。

 5歳の誕生日に両親からBMXをプレゼントされ、5歳上の兄の背中を追い始めた。それから10カ月ほどで、自転車に乗ったまま空中で360度横回転する難技を体得した。5~6歳の部ではほぼ敵なしの状態だったが、次第にライバルが増えた。優勝台からも遠のいた。

 それでも週3回、津山市の練習場で自転車に向き合った。転倒や捻挫、突き指は日常茶飯事。ただ、BMXが嫌いだと思ったことはない。「負けたくない思いが強かったから」。練習をやり過ぎて車体が真っ二つに割れたこともある。

 昨年夏には国内最大級の専用練習場が岡山市にできた。国際基準のジャンプ台ではそれまで試せなかった大技にも挑戦できる。

 みるみる力を蓄え、臨んだジャパンカップ。空中で車体を360度横に回転させながら、ハンドルを2回転させる「ダブルトラックドライバー」を成功。大人でも難しい技で、7~9歳の部では快挙といえる。

 来年は10~12歳のクラスに上がる。「いっぱい新しい技を覚えて活躍できるように頑張る」。そのまなざしは世界を見すえる。(中村建太)