オリックスが交流戦11年ぶり優勝 上昇気流の主役は

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佐藤祐生
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(12日、プロ野球交流戦 オリックス3―2広島)

 二回2死満塁で、オリックスの福田周平が左打席に入った。「直球でくるだろうな」。カウント3―2からの狙いは当たった。

 相手先発は昨季セ・リーグ新人王の森下暢仁。想像以上に伸びのある球をとらえそこねたが、気持ちで勝った分、高く上がった打球は左中間の芝生の上で跳ねた。走者一掃。チームに11年ぶりの優勝をもたらす、決勝の先制適時三塁打となった。

 「落ちるかどうか分からなかったので、うれしかった」

 広島・広陵高から明治大、NTT東日本を経て、2017年秋のドラフト3位で入団した内野手。「とにかく試合に出たい」と、今季は中堅手に初挑戦した。だが、アピールは実らず、開幕2カード目から2軍での調整が続いた。どうすれば自分の長所を生かせるかを見つめ直した。5月11日に1軍昇格すると「100%を出し切れるように」と、負けん気の強さを発揮した。

 この交流戦では、磨いた選球眼と持ち前の俊足を生かして、出塁率4割8分1厘。「どんな形でも塁に出る」と、要所で打ち、走り、打率3割7分9厘、8打点、10得点を記録(6月12日現在)。交流戦の首位争いをする集団で、主役の一人を担ってきた。

 これで、チームの連勝は今季初の5に伸び、勝ち越しも2。「勝ちにいくという雰囲気は強くなってきた」と28歳。これ以上ない波に乗った打線を、止めるつもりは毛頭ない。

 中嶋監督(オ) 「選手たちが本当によく頑張ってくれた。誰ひとり欠けても、このような成績をあげることはできなかった。もっと喜んでもらえる結果を秋に見ていただけるよう頑張ります」

交流戦の最高勝率・優勝

2005 ロッテ    24勝11敗1分

   06 ロッテ    23勝13敗

   07 日本ハム   18勝5敗1分

   08 ソフトバンク 15勝9敗

   09 ソフトバンク 18勝5敗1分

   10 オリックス  16勝8敗

   11 ソフトバンク 18勝4敗2分

   12 巨人     17勝7敗

   13 ソフトバンク 15勝8敗1分

   14 巨人     16勝8敗

   15 ソフトバンク 12勝6敗

   16 ソフトバンク 13勝4敗1分

   17 ソフトバンク 12勝6敗

   18 ヤクルト   12勝6敗

   19 ソフトバンク 11勝5敗2分

   21 オリックス  11勝5敗1分

※20年は新型コロナウイルスの影響で中止。15~18年は最高勝率。21年は12日時点

 オリックスで白星が先行していた先発投手は、左腕の宮城大弥(ひろや)だけだった。

 ただ、先発陣の地力には元々定評がある。中嶋聡監督は交流戦突入に際し、金曜に投げていた山岡泰輔を中10日で開幕日の火曜、水曜だった山本由伸を中8日で金曜の登板に配置転換。長い登板間隔を生かした調整が奏功し、山岡は3試合計18回を9失点。山本も3戦3勝と、両軸が3連戦の初戦で流れをつくることに成功した。

 序盤こそ大量失点が相次いだ…

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