性暴力に関する言葉を検索→支援センターを表示 ヤフー

佐藤瑞季
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 インターネット検索大手・ヤフーは、「痴漢」「レイプ」など性犯罪や性暴力にかかわる言葉が検索されたとき、最上部に被害者向けの相談ダイヤルを表示する運用を始めた。被害者らが声を上げ、性被害への社会的関心が高まってきたことが理由としている。

 「強姦(ごうかん)」「性暴力」などヤフー側で登録した単語が検索されると、結果の最上部に、「ひとりで抱え込まずに相談してみませんか」というメッセージとあわせ、全国の「ワンストップ支援センター」につながる共通の短縮番号「#8891」を表示。クリックすると、全都道府県にあるセンターの一覧を確認できる。

 短縮番号を導入した内閣府と連携し、今月3日からこうした運用を開始。ヤフーの担当者によると、性暴力への社会の意識が変わってきたことなどを背景に、「社会の課題解決のために、検索サービスで何ができるかを数年前から検討していた」という。

 ネット検索では、性犯罪などにかかわる言葉で検索した際、アダルトサイトや実際の事件が上位に表示されることが多く、検索した被害者が相談先にたどりつけないばかりか、さらに不快な体験を強いられると指摘されていた。被害当事者の大学生らが、検索の仕組みの変更などを求めるオンライン署名を今年4月にスタート。ヤフーもこの運動を認識していたという。

 署名を始めた一人で、活動名で賛同を呼びかけている愛知県の前田かや子さん(22)は、高校1年生のとき、知らない男3人に公園のトイレに連れ込まれ、性被害にあった。誰にも相談できず、「道 やられた」「知らない人 触られた」などと打ち込んでネット検索したが、相談先にはたどり着けなかった。ワンストップ支援センターに電話し、カウンセリングを受けたのは約半年後だったという。PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断され、現在もフラッシュバックに悩む。

 署名への賛同者は、6月14日時点で2万9千人を超えた。集まった署名は今後、グーグル内閣府などに提出する予定という。

 前田さんは「被害者が孤立しないよう、引き続き、ネット空間の整備を進めてほしい」と話した。(佐藤瑞季)