建物の耐震性、検証します 「地味で静かな実験」とは

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瀬川茂子
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 建物の性能試験や研究、認証などを手がける一般財団法人「日本建築総合試験所」(大阪府吹田市)が、新設した実験装置を使って耐震性を調べる公開実験をした。大型の台を揺らして地震を再現し、被害や対策の効果を調べる実験なら見たことがある。今回は「地味で静かな実験」だという。いったい、どんな実験なのか。

 新設されたのは、厚さ1・5メートルの壁と床だ。地震でかかる大きな力に、建物の部材がどれだけ耐えられるかを調べる装置で、壁の高さは7メートルもある。壁と床に鉄骨がつき、調べたいものを固定して、力をかけていく。

 9日にあった実験の対象は、幅40センチ、高さ80センチ、長さ2・4メートルの鉄筋コンクリートのはりだ。油圧ジャッキでじわじわと大地震でかかるような大きな力をかけていく。はりの両端が、柱で挟まれている状態でかかる力を想定している。はりに取り付けた多数の目印をカメラがとらえ、変形したり壊れたりする様子を詳細に記録した。

 はりの上側に集中して多数のひびが入り、それが大きくなる様子がわかる。地震時なら「大破」と呼ばれる状態だ。ひびができるように大きな力をかけてはいるが、上側の鉄筋の方向に沿うように集中してひびが入り、予想よりひびの幅が大きかった。コンクリートと鉄筋はぴたりとくっついた状態だと強いが、大きなひびによって、鉄筋とコンクリートが離れると弱くなってしまう。

 実験の目的の一つは、「寸法…

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