消しゴム、使うほど富士山に 学生時代に発案して商品化

若松真平
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 使っていくうちに、消しゴムが富士山になる――。そんなアイデア商品があります。人気を受けてシリーズ化し、まもなく新商品も発売されます。学生時代から温めてきたアイデアを実現させた男性に話を聞きました。

2019年に発売

 総合文具メーカー・プラス(東京都)が販売している「エアイン 富士山消しゴム」(税込み220円)。

 使う前は青くて四角い消しゴムですが、真ん中が白くなっているため、角が減っていくにつれて雪化粧した富士山のように変化します。

 消すたびに違う表情になることで、消す行為そのものを楽しんでもらおうという商品です。

 2019年7月に青富士・赤富士の2種類が限定販売されると人気になり、青富士は定番商品に。

 人気を受けて「桜富士」を限定販売したり、富士山型の巾着に入れてセット販売したり。

 6月23日からは「空富士」と「茜(あかね)富士」をセットにした限定商品を発売します。

 累計販売数は150万個を超えており、2020年の「文房具総選挙」では大賞に選ばれました。

発案者に聞きました

 発案したのは、製品クリエイティブ本部の本木礼夫冴さん(29)です。

 間違った文字を修正する道具である消しゴムは、使わないに越したことはない。そこをあえて「どんどん消したくなる消しゴムを作れないか」と考えたそうです。

 最初に思いついたのが大学院修士2年生の時。

 在学中に製品化を目指してクラウドファンディングに挑みましたが、実現しませんでした。

 雑貨メーカーに売り込んでも不採用だったそうです。

 プラス入社後は修正テープを担当し、3年目で消しゴムの担当に。

 このタイミングで富士山消しゴムのアイデアを社内会議にかけて、商品化につなげました。

定期的に話題に

 削った際にきれいな富士山に見えるよう、内側の白い形状を数パターン試作。

 パッケージデザインも和を前面に打ち出すなど工夫を凝らしました。

 発売時にプラスの公式ツイッターアカウントで紹介すると、「絶対に欲しい」「使うのが楽しみ」と話題になり、ヒットのきっかけになりました。

 発売から2年近く経った今も、SNSなどで定期的に話題になっています。

 「『私も使っています、持ってます』といった声や、富士山完成の報告などの投稿も増えていて、改めてユーザーに受け入れられていると実感しています。とてもうれしいです」と本木さん。(若松真平)