かんぽ番組巡りNHK前会長注意の議事録 開示求め提訴

宮田裕介
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 かんぽ生命保険の不正販売を報じた番組を巡り、NHKの最高意思決定機関である経営委員会が2018年、当時の上田良一会長を厳重注意した問題で、元職員や市民ら104人が14日、NHKと当時経営委員長代行の森下俊三・現経営委員長を相手取り、厳重注意の経緯がわかる経営委の議事録の全面開示や、不開示による精神的損害の慰謝料などを求めて東京地裁に提訴した。

 議事録を巡っては、NHKが設ける第三者機関「NHK情報公開・個人情報保護審議委員会」が昨年5月と今年2月の2度、全面開示を求める答申を出したが、経営委は要約のみを公開し、全面開示するか否かの判断は先送りしている。

 訴状などによると、原告側は、NHKが放送法に基づく受信契約によって視聴者に負う義務には、NHKの情報公開規程などに基づく「情報開示義務」も含まれると主張。原告らが第三者機関の2度目の答申後の今年4月に議事録などの開示を求めたのに、現在まで応じていないのは違法だとして、NHKと森下委員長が不開示のまま放置することは「許されない」としている。

 この日、会見した原告の一人、醍醐聡・東京大名誉教授は「開示の責任者は森下経営委員長で、違法不法行為は限度を超えている。司法の場で決着をつけるしかない」と話した。

 NHKと森下氏は14日、「訴状の内容を確認して対応を検討します」とそれぞれコメントを出した。森下氏は今月8日の経営委後「検討中。リモートで(会合を)やっているために、資料の閲覧が難しい。もうちょっと時間がかかる」と話していた。宮田裕介