ソフトバンク井上朋也から球児へ「甲子園は、やっぱり」

構成・菅沼遼
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 コロナ禍で中止となった昨年の第102回全国高校野球選手権大会。涙をのんだ昨年の高校3年生世代から、現役選手たちへのエールを伝えます。

ソフトバンク・井上朋也内野手(花咲徳栄出身)

 去年、夏の全国選手権大会の中止を知ったのは練習中でした。マネジャーがネットのニュースで見て、「なくなったらしい」って伝わってきて。どこか心の中で中止になる準備をしていた人がほとんどだったように思います。同じ学年には卒業後も野球を続ける選手が多く、「次は進路に向けて準備しよう」という感じでした。

 自分にもプロになるという目標があったので、モチベーションが下がることはなかったです。ただ、まだあの舞台を経験していない3年生もいたので、行かせてあげたかった気持ちはありました。

 夏の甲子園は、やっぱり楽しい。1、2年生の時に出させてもらって、お客さんの数がすごかった。いろんな初めてがつまっていました。よりいっそう、野球が好きになる場所じゃないかなと思います。だから、仲間にもあの舞台を経験してほしかった。

 休校になっている間は、とにかく退屈で、退屈で。親と話し合って実家に戻る人も多かったし、学校もなくて、練習も毎日、自主練習。仲間と会えないのはこんなにつまらないのかと思った。今の高校生にも、野球ができるのは当たり前ではないと思って、時間をすごく大切にしながら練習に励んでいってほしいです。

 今年は、開催されることを願っています。高校野球は多くの人に元気、活力を感じてもらえる、影響力の大きなスポーツだと思います。その中心に、特に母校の後輩たちがなっていってくれればうれしいですね。(構成・菅沼遼)

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 いのうえ・ともや 2003年生まれ。大阪府出身。埼玉花咲徳栄で18、19年に全国選手権大会に出場。高校通算50本塁打。20年秋のドラフト1位でソフトバンクに入団。右投げ右打ちの内野手。身長181センチ、体重87キロ。