最後のお別れ自分たちで 鎌倉の葬儀社、「自力葬」支援

織井優佳
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 葬儀社任せではないお別れを――。鎌倉自宅葬儀社(本社・神奈川県鎌倉市)が10日から、自分たちだけの葬儀づくりを支援する「自力葬サポート」を始めた。オンラインで危篤状態からの対応や火葬場の予約などを支援する。

 「自力葬」は、遺族が自分たちだけで自由に別れを演出する。故人らしさを追求し、花を飾り付けた自宅ベッドに遺体を安置して無宗教で送ったり、棺や骨つぼに遺族が手ずから絵や文字を描いたりした事例もある。棺の注文や死亡の届け出、火葬場の予約は許認可制ではなく、自分で手配すれば費用も安い。何より、一つひとつ自分で手がければ故人との対話になる。

 同社は2016年の創業以来、鎌倉近郊の「最後の思い出も家で」という人に向け、葬祭場を使わない葬儀に特化してきた。故人の高齢化で既に友人も亡くなっているなどの理由で葬儀の参列者は減少傾向だったが、コロナ禍で参列者を絞り、会食もしない小規模な葬儀がさらに増えた。

 今年5月までの同社への問い合わせは昨年同期の2倍で、その4割が県外だった。遠方でも、事前の情報収集で地域性や火葬場の手配にも対応できるとわかり、今や名古屋や大阪などでの実績が2割を占める。

 同社の葬儀コンシェルジュ、馬場偲さん(37)は「葬儀社主導だと、喪主は泣くことも出来ないまま段取りに流されがち。故人をしのぶ手間と時間を十分にかけ、きちんとお別れする手伝いをしたい」と話す。

 自力葬サポートは5万5千円(税込み)。オンライン相談で故人の人柄や自宅の様子、希望などを踏まえた最適プランを提案する。火葬場などの詳細調査、必要品の調達案内や全体の流れなどを助言をするコンサルタント料で、物品購入費や火葬費などは別途必要。依頼者は提供された情報に基づいて出来る部分を自力で行う。納棺師による遺体ケアや搬送など、必要に応じてプロも手配するプランもある。問い合わせは電話(0120・29・5980)か、メール(info@kamakura-jitakusou.comメールする)で。(織井優佳)