五輪のため来日、コーツ氏とは 「帽子かぶりすぎ」評も

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稲垣康介
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 東京オリンピック(五輪)の準備の総仕上げとして、国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長(71)が15日、来日した。2013年9月に東京開催が決まってから一貫して調整委員長を務めるコーツ氏は、どのような人物なのか。

 「コーツ氏はたくさんの帽子をかぶりすぎだ」。IOC内部ではこうささやかれる。「多くの重要な役職を一人で兼ねすぎだ」という意味だ。

 コーツ氏は豪州出身で、バッハ会長と同じく弁護士資格を持つ。母国のオリンピック委員会会長を30年以上務める。IOC委員に就任したのは2001年で、今は副会長。法務委員長、さらにはロシアの国家ぐるみのドーピング隠蔽(いんぺい)などで注目を浴びるスポーツ仲裁裁判所(CAS)会長でもある。バッハ会長の信頼が厚く、法律に明るいので重用される。

IOC委員は70歳定年制、特例で延長

 IOCは1998年暮れに発覚した米ソルトレーク冬季大会などの一連の招致スキャンダルを機に、委員の70歳定年制を導入したが、バッハ会長就任後、「組織に欠かせない人材は最大5人までは74歳まで延長を認める」という特例ができた。71歳のコーツ氏は2年前に4年間の延長が決まり、バッハ会長への忠誠心が増した感がある。

 その典型例が招致ルールの見直しだ。欧米を中心に招致離れが進むなか、従来の「開催7年前に開催都市を決める」という五輪憲章の条項を撤廃し、決定を前倒ししたり、総会で複数都市を投票にかける前に立候補都市を一つに絞れたりする改革の土台を作る検討部会の座長を務めた。コーツ氏の母国にあるブリスベンが32年夏季五輪の候補都市として理事会で一本化された背景には、バッハ会長とコーツ氏の蜜月があるとの見方がささやかれる。

宣言下でも強気の仕切り

 コーツ氏の哲学は、理想の追…

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