「台湾情勢の安定、我が国にとって重要」 防衛白書素案

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松山尚幹
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 防衛省は2021年版「防衛白書」の素案をまとめた。中国が台湾周辺での軍事活動を活発化させているとしたうえで、「台湾情勢の安定は、わが国の安全保障や国際社会の安定にとって重要」と初めて言及。「競争」が激しくなっている米中関係に特化した項目を新設するなど、中国の台頭を強く意識した内容となった。

 防衛白書防衛省の政策や自衛隊の活動、周辺国の動きなどを説明したもので、7月にまとまる予定。

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中国国産空母「山東」=中国軍ウェブサイトから

 中国については、国防費が日本の防衛関係費の4倍にあたる20兆円規模に達していることなどから、その軍事動向を「わが国を含む地域と国際社会の安全保障上の強い懸念」と明記。透明性を欠く国防費の増加のほか、核・ミサイル戦力や海上・航空戦力を中心とした軍事力の広範かつ急速な強化に触れた。

 台湾情勢をめぐり、中国が「周辺での軍事活動を一層活発化」しているとする一方で、米国が「軍事面において台湾を支援する姿勢を鮮明に」していると指摘。日本として注視していく必要性を強調した。

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台湾沖で、中国軍の侵攻を想定した軍事演習に加わり、対艦ミサイルを発射する台湾海軍の艦船=台湾・国防部提供

 今年、政権が代わった同盟国の米国については、世界的な戦力態勢の見直しを表明していることから、「全般的な見直しの動向に要注目」と記した。米中関係の項目では、「(米中の)技術分野における競争は一層激しさを増す可能性」があると分析した。

 今年3月に新型の弾道ミサイル発射した北朝鮮については「わが国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威」と引き続き強い警戒感を示した。ロシアについても「近年は最新の装備が極東方面にも配備される傾向」と紹介した。(松山尚幹)

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離島防衛の訓練で、陸上自衛隊の輸送ヘリコプターから降りて前進する仏陸軍など=2021年5月15日、霧島演習場、具志堅直撮影

防衛白書素案 諸外国の動向などについての主な記述

【米国】…

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