東芝問題、幕引き図る経産省 「投資家の信頼失う」声も

有料会員記事

稲垣千駿、新宅あゆみ
[PR]

 東芝との不適切な関係を指摘されている経済産業省が、問題について調査しない方針を示した。東芝の外部の弁護士による報告は、経産省幹部と東芝側との生々しいやり取りを明かしている。詳しい説明をしないまま幕引きを図ろうとする経産省の姿勢には、疑問の声が出ている。

 「まずは今後の東芝の動きを注視してまいりたい」

 梶山弘志経産相は15日の会見でこう述べ、独自に調査する予定がないことを明言した。

 東芝は14日までに報告を受け入れ、関係者の更迭人事などを公表していた。経産省は10日に報告が出た当初は、東芝の動きを見守るとしていた。東芝が経産省との関係について問題があったと認めたことで、今度は経産省の説明が求められていた。

 だが、経産省はかたくなに説明や調査を拒んでいるように見える。

 報告によると、昨夏の総会前に経産省幹部が海外株主のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントに人事案の取り下げを求めた。その際にちらつかせていたのが、安全保障の見地から海外投資を規制する外国為替及び外国貿易法外為法)の規定だった。東芝は外為法で安全保障上重要なコア業種になっており、政府は投資家の行動に規制をかけることができる。

 幹部は東芝幹部と何度もメールなどでやりとりし、海外株主や経産省の情報も示していたという。国家公務員法は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならないと定める。違反した場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる。刑事責任を問われなくても懲戒処分の対象になることも考えられる。

 経産省守秘義務違反の疑い…

この記事は有料会員記事です。残り502文字有料会員になると続きをお読みいただけます。