「あの日の海をもう一度」 VRは在宅患者の光になるか

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大滝哲彰
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 VR(仮想現実)の技術を在宅医療の現場に導入する取り組みを、三重大学大学院医学系研究科の研究チームが進めている。一日の大半を自宅のベッドで過ごす患者に、海や山など自然の風景をVRで体感してもらい、リハビリを続けるモチベーションを維持してもらうことが狙いだ。

 研究しているのは、看護学専攻助教の船尾浩貴さん(32)ら4人。脳卒中や骨折などが原因で、在宅療養を続ける患者は、慢性的な痛みを抱える人が多く、リハビリを続ける気持ちの維持が難しいのではないか。患者の日々をもっと充実したものにできないか――。そんな問題意識からVRの活用を考えた。

 在宅療養を続けている患者9人に、2019年から試験的にVRを体験してもらった。その結果、患者からは「痛みがなくなるわけではないが、気が紛れた」「気分転換になった」といった声が寄せられた。

 中でも、船尾さんが接した女性患者の言葉が、研究に光を与えたという。

 幼いころに、海の近くに住ん…

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