11日夜から「既読」なく 大阪のパブ経営女性は失血死

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 大阪市北区天神橋4丁目のカラオケパブで経営者の稲田真優子(まゆこ)さん(25)が殺害された事件で、現場から稲田さんのスマートフォンが見つからず、遺体発見前日の夕方には電源が切れていたことが、捜査関係者への取材でわかった。大阪府警は、何者かが稲田さんを刃物で殺害後、発覚を遅らせるために持ち去ったとみている。

 府警は15日、司法解剖の結果、稲田さんの死因は首の右側を複数回刺されるなどした失血死と発表した。左胸や腹部を深く刺されるなど全身に十数カ所の刺し傷や切り傷が確認され、11日午後に死亡したとみられる。

 稲田さんは11日夕方に出勤して以降、店が入るビルの出入り口の防犯カメラに姿が映っていなかったことも判明した。店の従業員が11日夜に退勤する姿は映っていたといい、府警は11日午後8時の営業終了後、稲田さんが店に一人でいるときに襲われたとみて、周辺の防犯カメラ映像やスマホの位置情報記録などを調べている。

 11日に稲田さんとSNSでやりとりした知人男性によると、送ったメッセージを稲田さんが読んだことを意味する「既読」の表示が11日夜以降はつかなくなったという。別の知人も同様に、稲田さんと連絡がつかない状態になっていた。

 捜査関係者らによると、翌12日は午後3時に開店する予定だったが、男性客が午後5時半ごろに訪れた際には営業しておらず、ドアの鍵は閉まっていた。13日午後3時前も施錠されたままで、従業員が「稲田さんが昨日から出勤していない」と110番通報した。捜査員が13日午後4時半ごろに稲田さんのスマホにかけたところ、電源が入っていない状態だった。

 稲田さんの遺体は14日午前10時半過ぎに発見された。行方を捜していた知人がビルの関係者に頼んで解錠し、ドアを開けると、稲田さんは血を流して床に仰向けに倒れ、その場で死亡が確認された。顔の上にはタオルのような布が掛かっていたという。

 店内はコップや皿が片付けられ、荒らされた形跡はなかったが、凶器らしき刃物やドアの鍵は見つからなかった。府警はスマホとともに、犯人が持ち去ったとみて調べている。