下げ止まりでの宣言解除、大丈夫? 「第5波」の懸念も

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阿部彰芳、石塚広志、編集委員・辻外記子
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 新型コロナウイルス対策を厚生労働省に助言する専門家組織は16日、会合を開いた。新規感染者数は全国的に減少傾向にあるとしたうえで、東京都内では人の流れが増え続けているなどとし、感染再拡大への警戒心を強めている。

 東京都などへの緊急事態宣言は20日が期限となり、政府は解除する方向で検討している。ただ、都内の感染者数は減りきっていないとの指摘もある。変異ウイルス(変異株)の拡大も懸念される。東京五輪まで1カ月を前に、対策の判断を誤れば、「第5波」を招きかねない状況だ。

 国内の「第4波」は5月中旬をピークに減少傾向にある。内閣官房のまとめによると、医療提供体制や感染状況を示す指標で、依然厳しい状況にあるのが沖縄県だ。病床使用率、10万人あたり新規感染者数、療養者数がいずれも最も深刻な「ステージ4」を脱せずにいる。北海道、愛知、大阪、福岡も療養者数がまだ多い。

 政府は、宣言の解除を「ステージ3」以下を目安に「総合的に判断」としているが、すべての指標で「ステージ4」を脱しているのは、京都、岡山、広島の3府県だけだ。

 しかも、今回は3月の2回目の宣言解除時と比べても感染者数が下がりきっていない。朝日新聞の集計では、人口10万人あたり新規感染者数(15日までの直近1週間)は東京19人、大阪は9・3人。一方、2回目の解除時、東京は15人(3月22日)、大阪は5・7人(同1日)だった。

 大阪はステージ3を十分に下回った中での解除だったが、解除前後から人出が増えたことに加え、変異株も拡大し、解除から1カ月に満たない3月31日に「ステージ4」相当の25人を超え、2カ月後にはピークの90人に達した。

 いったん地域で感染状況が深刻になると、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置といった対策をとっても、感染者が急増し、減りにくいのが「第4波」の特徴でもある。

増える人出 インド株も脅威

 東京では2回目の解除から3…

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