与党推薦の参考人が「懸念」 土地規制法、強引に成立

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鬼原民幸、小手川太朗
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 自衛隊基地周辺などの土地の利用を規制する法律が16日未明、成立した。政府は、外国資本が安全保障上重要な地域の土地を購入していることへの「不安」を理由に挙げるが、条文の規定はあいまいで広く住民に規制がかかる恐れがある。一連の審議では、与党推薦の参考人からも懸念が示されたが、政府・与党は数の力で押し切った。

 「不安とリスクが立法事実という法律はなかなかないよな」

 16日午前2時半すぎ、同法の成立を見届けた内閣府幹部は、こう周囲に漏らした。15日夜の最後の委員会審議でも、法律の必要性や正当性を根拠づける「立法事実」を問われた小此木八郎領土問題担当相が、「不安は雲をつかむようなもので、まずは調査しようという目的」と苦しい答弁を強いられていた。

 同法は安倍政権が「安全保障等の観点」を理由に昨年7月の「骨太の方針」で打ち出したもので、それを引き継いだ菅政権が今国会に提出。自民党保守派が強く成立を求めていた。

 安全保障上の観点から一定の規制をする必要性については多くの与野党が認めているが、問題は基地周辺などの住民に広く規制をかける政府がまとめた法律の中身だ。

 与党の公明党も当初、「大半の方々は純粋に土地取引をしている。もっと他の方法はないか検討していく必要がある」(北側一雄副代表)と主張。提出は政府提出法案の期限を超えた3月26日にずれこんだ。

 国会審議では、条文のあいまいさが次々と浮き彫りになった。

 まず、規制の対象地域だ。新…

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