中国の輸出管理法、「基準を明確に」 日系企業が提言

北京=西山明宏
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 中国へ進出している日系企業でつくる中国日本商会は16日、企業活動について中国政府への要望をまとめた「中国経済と日本企業白書」を発表した。昨年施行された「輸出管理法」など、米国への対抗策として作られた法律について、あいまいな適用基準を明確にするよう求めた。

 商会の会員企業8560社にアンケートし、課題の分析や解決のための提言などをまとめた。白書は商会が2010年から発行しており、中央政府や地方政府に提出している。

 中国は昨年来、対立する米国への対抗策として数々の法律などを制定してきた。安全保障を理由に輸出規制を厳しくする輸出管理法などについて、白書は定義や適用範囲、判断基準があいまいだと分析。会員企業の間では実際に影響が出た事例は報告されていないとしつつ、外資系企業の意見を十分踏まえることや、恣意(しい)的な適用をしないよう、基準の明確化を要望した。

 また、日中政府が合意して昨年から始まった、ビジネス関係者の入国手続きを容易にする「ファストトラック(迅速審査)」について、中国側から対象となる基準や必要な手続きが明らかにされておらず、日本から中国に戻る出張者がいまだ2週間の隔離を求められているとも指摘した。16日に北京市内で会見した同商会の高島竜祐副会長は、「実質的に機能していないのではないか」として、改善を求めた。(北京=西山明宏)