米ロ首脳会談始まる 「冷戦後最悪」の関係、改善なるか

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ジュネーブ=高野遼、喜田尚 ジュネーブ=喜田尚、高野遼
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 米国のバイデン大統領とロシアのプーチン大統領が16日、初の対面での首脳会談に臨んだ。双方が「多くの成果は期待しない」とする一方、「対立は望まない」との姿勢でも一致する。「冷戦後最悪」と言われる米ロ関係に改善の兆しは見えるのだろうか。(ジュネーブ=高野遼、喜田尚)

 バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領が16日、ジュネーブで初の首脳会談をした。米ロ関係が冷戦後最悪とされるなか、対話による関係修復の糸口を見いだせるかが焦点となる。

 米ロ首脳の直接会談は2019年6月に大阪で開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議の際にトランプ前米大統領がプーチン氏と会談して以来。国際会議の場ではなく、単独で両国首脳が会談するのは18年7月のトランプ氏とプーチン氏の会談以来となった。

 両大統領は午後1時半(日本時間午後8時半)過ぎ、並んで報道陣の前に姿をみせた。握手を交わして笑顔も見せ、会談に入った。冒頭、プーチン氏は「米ロ間には多くの課題がある。会談が生産的なものになることを望む」と発言。バイデン氏は「いつだって直接会う方が好ましいものだ」と応じた。米政府高官によると、会談はまず両大統領にブリンケン米国務長官、ロシアのラブロフ外相も加えた4人で開始。その後、双方6人ずつに拡大して会談が実施される。ホワイトハウスによると、会談は約3時間半で終了した。

 米ロ関係は冷戦後最低と言われる状態が続いている。今回の会談でバイデン氏は米政府・企業などへのサイバー攻撃問題、米大統領選へのロシアの介入疑惑、民主主義や人権にかかわる問題などを取り上げたとみられる。プーチン氏はこれらの問題をめぐる米国側の批判に激しく反発しており、厳しいやりとりが予想されていた。

 ただ一方でバイデン氏は「ロシアとは予見可能で安定した関係を求める」とし、核軍縮などの軍備管理や気候問題といった分野で協力を模索する姿勢も示す。米ロは今年1月に新戦略兵器削減条約(新START)の延長に合意。新STARTは5年後に失効するため、その後の軍備管理に向けた協議開始は両国の関心事となる。

 ロシア側は会談の主要テーマとして軍備管理に加えて、地域紛争問題などをあげる。プーチン氏は支援するアサド政権が軍事的優位を確実にしたシリア内戦の和平をめぐってもバイデン氏と協議することを望んでいる。

 プーチン氏は14日に放送された米NBCテレビとのインタビューで「我々のレトリックはさまざまなところで食い違っているが、国際問題で最も重要なのは予測可能であることと安定だ」と語り、歩み寄りの姿勢を示唆した。(ジュネーブ=喜田尚、高野遼)

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