グンゼ、新疆綿の使用中止へ 人権侵害への懸念で

田中奏子
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 下着大手のグンゼ(大阪市)は16日、中国・新疆ウイグル自治区産の綿花の使用を中止することを明らかにした。新疆綿をめぐっては、中国側がウイグル族強制労働をさせた疑いがあるとして、特に欧米が問題視している。同社は生産工程で人権侵害は確認されていないとするが、国際的に懸念が広がっている状況を考慮したという。

 同社によると、靴下の「ハクケア」シリーズの一部に新疆綿が使われていることがわかり、使用の中止を決めた。今後は別の産地の原料に切り替える方針という。在庫分は販売を続ける。

 新疆綿を使った衣料品をめぐっては、ファーストリテイリングが展開する「ユニクロ」のシャツが米国で輸入を差し止められるなど、各国からの視線が厳しくなっている。一方、中国政府は強制労働の事実を否定。新疆綿の使用中止を発表したスウェーデンの衣料品大手「H&M」は、中国で不買運動を受けた。

 衣料業界のサプライチェーン(供給網)は複雑で、最終的な商品を販売する会社が全てを把握するのは困難との声もあり、各社が難しい判断を迫られている。(田中奏子)