東京・大阪など9都道府県、宣言解除へ 沖縄は延長

新型コロナウイルス

西村圭史、田伏潤
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 菅義偉首相は16日、東京や大阪など9都道府県への新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言について、20日の期限で解除する方針を固めた。解除後、東京や大阪など7都道府県は宣言に準じた「まん延防止等重点措置」に切り替え、飲食店での酒類の提供は条件付きで午後7時まで認める方向で調整している。一方で病床逼迫(ひっぱく)が続く沖縄県は宣言を延長する意向だ。

 いずれも適用期間は7月11日までの予定。今月17日に専門家らでつくる「基本的対処方針分科会」に諮り、了承されれば政府対策本部で正式決定する。

 首相は16日夜、首相官邸で田村憲久厚生労働相ら関係閣僚と協議。その後、記者団の取材に応じ、「全国的に感染減少傾向にあることは事実だが、そのスピードが遅くなっているところがある。地域ごとにしっかり感染防止対策、ワクチン接種を進めていきたい」と述べた。

 宣言は現在、北海道、東京、愛知、大阪、兵庫、京都、岡山、広島、福岡、沖縄の10都道府県に出ている。沖縄以外は新規感染者数の指標がステージ3(感染急増)以下で、病床使用率もすべてでステージ3の水準まで改善した。

 7月23日に東京五輪の開会式を控え、政府は東京などでの感染再拡大を警戒する。そのため、岡山、広島をのぞく7都道府県には重点措置を適用する方針。沖縄県は16日、宣言の延長を政府に要請した。沖縄県については病床使用率や新規感染者数の指標で、宣言を出す目安のステージ4(感染爆発)が続いており、延長する方向だ。

 また、20日に重点措置の期限を迎える埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県は重点措置を延長し、岐阜県三重県は解除する見通しだ。

 宣言解除後の焦点となっていた飲食店での酒類提供の規制について、重点措置の適用地域では、感染防止対策が十分とられていることを示す自治体による「第三者認証」を取得した飲食店など、一定の条件を満たせば午後7時まで酒類の提供を認め、閉店を午後8時とする方向で調整している。知事の判断でさらなる規制強化も可能とする方針だ。政府は飲食を感染の「急所」とし、酒類の提供を再開すれば飲食店での感染リスクが高まると分析していた。

 一方、政府は16日、新型コロナの対策分科会に新たなイベントの人数制限案を諮り、了承された。

 緊急事態宣言や重点措置下での「収容人数の50%を上限に最大5千人まで」は維持する。そのうえで、これまで重点措置の適用から外れた地域は「5千人か50%の多い方」としていたが、解除から1カ月程度は「5千人か50%の多い方」に1万人を観客上限とする経過措置を講じる。

 五輪の観客上限は、こうしたイベント制限や感染状況などを踏まえて月内をめどに決める予定だ。

 また、対策分科会の尾身茂会長や厚労省専門家組織の脇田隆字座長らは、ワクチン接種後も警戒を緩めないよう求める提言を公表した。「高齢者への接種が進んでも感染は続き、大きな感染の波が再び生じる可能性がある」と指摘し、マスク着用を求め、大人数の飲み会を控えるよう呼びかけた。(西村圭史、田伏潤)

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