はやぶさ2持ち帰った砂に大量の有機物 生命の解明期待

小川詩織
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 小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰った小惑星の砂に、大量の水をつくるのに十分な量の水素原子と、生命の材料になる有機物の分子が確認された。砂の本格的な分析が始まるのを前に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が17日に開いた会見で、岡山大の中村栄三特任教授が初期分析の結果として明らかにした。生命の材料が宇宙から飛来したという説の解明につながりそうだ。

 JAXAは、昨年12月にはやぶさ2が持ち帰った小惑星「リュウグウ」の砂を大きさや色、形などごとに半年かけてカタログ化してきた。今後、日米など14カ国269人の研究者が本格的に分析し、約1年かけて詳しい構造や成分などを調べる。

 会見で中村さんは、すでに着手した分析の結果を説明。リュウグウ表面の砂と、はやぶさ2が人工クレーターを掘って採取した地下の砂のいずれからも、水分子を構成していたとみられる水素原子が大量に見つかったという。有機物の分子もあったが、中村さんは「どんな有機物か、具体的な種類については今後の論文で明らかにする」と述べた。

 リュウグウは、初代「はやぶさ」が探査した小惑星「イトカワ」と違って、砂に有機物や水が多く含まれていると期待されていた。はやぶさ2が上空から観測した結果からも存在が示唆されていたが、実際に砂を分析して、含まれているのが確認されたのは初めて。有機物は生命の誕生に欠かせない材料。もともと地球にあった有機物はマグマに覆われた時代に失われたとされており、我々の材料がどこから来たのかは謎に包まれている。小川詩織