丁世均・前首相が出馬宣言 韓国大統領選の動き本格化

ソウル=神谷毅
[PR]

 来年3月に予定される韓国大統領選に前首相の丁世均(チョンセギュン)氏(70)が出馬を宣言した。丁氏は文在寅(ムンジェイン)政権の与党「共に民主党」の所属で、今後は党の候補を決める選挙に臨む。主な候補の出馬表明は初めてで、大統領選に向けた動きが本格化してきた。

 保守系の最大野党「国民の力」は今月、若者に強く支持される36歳の李俊錫(イジュンソク)氏を代表に選び、勢いを増す。丁氏も若年層を意識し、若者との「トークショー」形式で出馬を表明した。財閥の双竜グループ役員を務めた経験から経済に強いイメージを打ち出し、「不平等と対決する強い経済大統領になる」と訴えた。

 韓国の世論調査機関リアルメーターの大統領候補を問う調査(10日発表)では、政権と対立して辞職し、国民の力への入党がささやかれる尹錫悦(ユンソクヨル)前検事総長(60)が35・1%とトップ。共に民主党の李在明(イジェミョン)京畿道知事(56)が23・1%、同党前代表の李洛淵(イナギョン)氏(68)が9・7%で続く。丁氏は2・6%で8位につけている。丁氏は党代表や国会議長を歴任した大物だが支持率は低迷。東京五輪パラリンピック大会組織委員会の公式ホームページへの竹島記載に反発し、ボイコットを訴えるなど注目を引きつけようと必死だ。

 共に民主党は大統領選の候補者を決める党内選挙を9月に予定している。しかし、党内では「国民の力に風が吹いているなか、世論の注目を集める党内選挙を準備するために延期するべきだ」との声も上がっている。(ソウル=神谷毅)