「最強」クマムシ、銃で発射されても大丈夫 英大が実験

有料会員記事

石倉徹也
[PR]

 空気のない宇宙でも、強い放射線にさらされても生きられる「最強の生物」クマムシが、弾に詰められて銃で発射されても死なないことを英ケント大の研究者が実験で確かめた。と言っても、これは悪趣味な実験ではなく、クマムシのような生命力の強い生物が隕石(いんせき)などにくっついて宇宙を移動できるかの検証の一環という。

仮死状態で発射→水を与えると復活

 クマムシは体長0・1~1ミリほどの8本脚の動物。ずんぐりした体でのそのそ歩き、世界に約1200種いる。厳しい環境下に置かれても「乾眠」という仮死状態で生き続け、水に触れると「復活」する。冷凍で30年以上保存されていたコケの中から復活した例や、高山や極地、深海、放射線が飛び交う宇宙空間でも生き抜いた例がある。

 マーク・バーチェル教授(宇宙科学)らは、凍らせて乾眠状態にしたクマムシ数匹をナイロン製の弾に詰めてガス銃で発射。数メートル先の砂に撃ち込まれた弾から取り出して水に浸したところ、ライフル銃並みの秒速825メートルまでの衝撃なら息を吹き返し、動き始めることを確かめた。

 ただ、秒速900メートル以上の速さだと体がバラバラになり、一匹も生き延びることはできなかった。また、復活したクマムシも、通常の乾眠からだと水に浸して8~9時間で動き出すのに、今回は2~4倍の時間がかかったという。衝撃で内部が損傷を受けたとみられる。

「生命の運び屋なのか、検証したかった」

 地球で誕生した生命は、他の星から隕石や彗星(すいせい)にくっついて宇宙から運ばれてきたとする「パンスペルミア説」がある。今回の実験はその説の検証の一貫。チーム員で大学院生のアレハンドラ・トラスパソさんは「クマムシは『生命の運び屋』の有力候補。宇宙から地球に落下するときの衝撃に耐えられるか検証したかった」と話す。

 とはいえ、地球に落下する隕…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。