佐藤信、世田谷パブリックシアターで目指した新しい公共

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構成・増田愛子
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 収容率の制限や休業要請など、コロナ禍による苦境が続いてきた舞台芸術界。「不要不急」とみなす考え方も根強い中、社会に対し果たせる役割とは何か。1990年代から、公共劇場の計画や運営に長年携わってきた劇作家・演出家の佐藤信さんに、話を聞いた。

 私が公共劇場の運営に関わったのは、97年に開場した世田谷区立の「世田谷パブリックシアター」が最初です。

 近代以降、劇場とは商業施設であり、演劇を見に行くことは「消費」でした。その一方で、地域の人が集まって催しを開くための、公立の文化施設があった。

 でも、劇場本来の役割は色々な人が社会的役割を離れて集まり、同じ立場で語り合える場であること――にあります。準備段階から携わり、劇場監督を5年間務めた世田谷では、それを強調したいと考えました。

 パブリックという名には、「…

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