パレスチナを見捨てたのか? アラブ系党首が明かす思い

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エルサレム=清宮涼
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 イスラエルで建国以来初めて連立政権に加わったアラブ系政党「ラーム」のマンスール・アッバス党首(47)が17日、朝日新聞の単独インタビューに応じた。パレスチナ自治区ガザ地区の武装勢力とイスラエルの武力衝突について「我々が連立政権入りしたことで、状況が沈静化することを期待する」と述べ、政治的解決が必要だとの認識を示した。

 イスラエル国会(定数120)は今月13日、極右政党「ヤミナ」や中道「イエシュ・アティド」のほか、左派政党やラームなど8党による新政権を信任。連続12年にわたり首相を務めたネタニヤフ氏が退陣した。

アラブ系住民のため…

 アッバス氏率いるラームは、イスラエルの人口の約2割を占めるアラブ(パレスチナ)系住民を支持基盤とする。アッバス氏は「我々はパレスチナのアラブ人で、イスラエル市民でもある。右派でも左派でもない」と自認。立場の異なる極右政党などとの連立を決めた理由について「アラブ系住民は多発する犯罪や差別など、あらゆる問題に苦しんできた。アラブ系議員が国会で反対しているだけでは、アラブ社会のために何も得られない」と語った。新政権では、アラブ社会における犯罪との闘いや、アラブ系住民の社会的、経済的立場の向上に最優先で取り組むとした。

 ヤミナ党首のベネット首相は、パレスチナ自治区に独立したパレスチナ国家を作り、イスラエルと平和共存する「2国家解決」案にも反対する。アッバス氏とは正反対の立場で、連立入りしたアッバス氏には「パレスチナ問題を見捨てた」との批判の声もある。

 アッバス氏はインタビューで、「我々はパレスチナ問題をおろそかにはしていない」と反論。「パレスチナの独立を実現するためあらゆる努力をする」とし、「私は合理的思考をする。政権内で説得し、対話していく。平和のための架け橋になりたい」と述べ、問題解決に向けて段階的に取り組む姿勢を強調した。

記事後半では、ユダヤ人入植地やイスラム組織ハマス、政権離脱の「レッドライン」などへの認識のほか、アッバス党首のインタビューを一問一答形式で詳しくお伝えします。

 ベネット首相は、パレスチナ

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