「世界で最も活躍した」道化師 空間またいで届ける魔法

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松山紫乃
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 「彼以上に献身的に働くクラウン(道化師)はどこにもいません」

 クラウンの世界でそう評される大棟耕介さん(52)は、名古屋を拠点に国内外で活動する道化師だ。今年3月、世界で最も活躍した道化師に贈られる「クラウン・オブ・ザ・イヤー」を受賞。アジア人では初の快挙という。高く評価されたのは――。

 「私は人を楽しませるのが仕事。どこでやるのか、場所は問いません」

 昨年6月、大棟さんは室内で一人、パソコンに向かい、ジャグリングや風船を膨らませるなどのパフォーマンスを披露していた。

 「機械は本当に苦手だったんですけどね」。そう言いながら、テレビ会議システム「Zoom」を駆使し、自分でカメラやBGMを切り替えながら、画面の向こうにいる視聴者にパフォーマンスを届ける。

 パソコンの画面には、小児病棟に入院している男の子とその母親。別の枠には、自宅にいる弟と父親の姿も。コロナ禍の影響で面会制限がかかり、なかなか会えない家族4人が、画面上に集った貴重な時間。大棟さんの身ぶり手ぶりの演出に、家族から笑みがこぼれた。

「ホスピタル・クラウン」として

 大棟さんは、全国約100の小児病棟にクラウンを派遣する「日本ホスピタル・クラウン協会」で理事長を務め、自身も「K」という芸名で子どもたちに元気を与えてきた。しかし、コロナでクラウンたちが病室を訪ねることはできなくなった。

 そこで、昨年6月からオンラ…

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