閣僚発言で慎重になった専門家 でも譲らない「無観客」

有料会員記事新型コロナウイルス

西村圭史、田伏潤
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 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長ら専門家有志が18日、東京五輪パラリンピックを開催した場合の感染リスクについての提言を大会組織委員会や政府に提出した。菅政権は、専門家の動きが取り沙汰され始めた5月末ごろから、この「尾身提言」に神経をとがらせてきた。

 5月28日の衆院厚生労働委員会。野党議員から、分科会で五輪開催の妥当性を議論するか問われた尾身氏は「五輪開催の是非を議論してくれとなれば、1週間もあれば大きなことは(議論できる)」と語った。6月2日の衆院内閣委員会では「リスクがあること、そのリスクをどう軽減するか、我々の考えを示す用意はある」。「提言」の準備を進めていることを明言した。

 このころ、尾身氏は五輪のリスクについての発信を強めていた。同じ2日の衆院厚労委では五輪について「普通は(開催は)ない。このパンデミック(世界的大流行)で」と発言し、大きな波紋を呼んだ。

 菅義偉首相は、かねて東京五輪実現への決意を語ってきた。コロナ禍での五輪に対する世論の危惧が報じられても、官邸幹部らは「撤退はない」などと「五輪優先」の姿勢を鮮明にしていた。尾身氏の言動に対し、政権内では「なぜ開幕が迫るこのタイミングに」「尾身さんはどうしてしまったのか」といった疑念が渦巻いた。

 ただ、首都・東京で世界最大…

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