「タンポン税やめよう」 大学生、生理のタブーに挑む

マヤ・オッペンハイム記者、インディペンデントから
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NPOのスパークニュース(パリ)の呼びかけで、世界13カ国の報道機関15社がジェンダー平等社会の実現に向けた特集「Towards Equality」を展開します。新型コロナウイルスの世界的流行で深刻化する、根強い男女差別や職場、家庭における「男らしさ」「女らしさ」という固定観念――。各国のジェンダー平等の最前線の取り組みに関する記事を世界で同時発信していきます。朝日新聞では紙面とともに、朝日新聞デジタルでも随時、記事を掲載します。今回は英国のメディア「インディペンデント」の記事を掲載します。

 英国では2021年から生理用品への課税が停止された。それでも活動家たちは、生理の貧困や生理をめぐるタブーを根絶するにはまだやるべきことがあると考えている。

 英国在住のエリナ・コベルさんは若い頃、生理の貧困の悩みを抱えていたが、タンポンや生理用ナプキンを買えないことを「恥ずかしい」と感じ、誰にも相談しなかった。生理は当時、語られるものではなく、恥や不名誉として覆い隠されていたという。

 しかしコベルさんは、近年、生理に関する会話は飛躍的に進歩していると語る。今年初めには、英国の生理用品は「ぜいたく品、生活に必須ではないもの」に分類されることも、5%の課税もなくなった。タンポン税と呼ばれる税金が廃止されたのだ。「この制度があれば、私も生理用品をより購入しやすかったでしょう」

 長年、タンポン税の見直しを求めてきた活動家たちは今回の変更を、1973年から続く英国の「性差別的」な課税政策に終止符を打つものだと言う。

 ローラ・コリートンさんは、ロンドン大学ゴールドスミス校に在学中の14年5月に「生理への課税を止めよう」というキャンペーンを始めた。「今回の変化は、生理用品の価格が下がるということ以上の意味がある。女性の問題とみなされてきた問題を、社会全体の問題であると認めることでもあるのです」

 「男性であれ女性であれ政治家は、これらのアイテムが必要不可欠なものだと理解すべきです。生理用品が手に入らないことは、女子の教育にも影響します」

 コリートンさんは、この税の廃止は、生理を巡るタブーへの取り組みにもつながると言う。このタブーこそが生理の貧困の原因になっているとの考えだ。

 「私が14年に嘆願を始めた時、どの政治家も生理という言葉を口にすることさえしませんでした。私へのメールの返信の中でさえ、彼らは生理について語らず、『女性の衛生』と言いました。タンポン税が長く存在してきたのは、生理について話してはいけないと言われていたからです」

 一方、イングランドスコットランドに「追随しないのはおかしい」とも語る。スコットランドは長い活動の末、昨年11月、世界で初めて全ての人に生理用品を無料化した。

 「この制度は、生理の貧困から人々を救い、生理への偏見を終わらせ、やむなくティッシュや靴下を使うことで健康を害する人々を無くすのです」

 慈善団体プラン・インターナショナルの調査によると、英国では新型コロナの緊急事態下で、10人の少女のうち3人が生理用品を買うことも手に入れることも困難になり、そのうちの半数以上が本来の製品の代わりにトイレットペーパーに頼らざるを得なかった。また、5人に1人が、トイレットペーパーが足りずに生理への対処がより難しくなったと答えている。(マヤ・オッペンハイム記者、インディペンデントから)

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男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]