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平井デジタル相「NECより全然いい」  発言の真意は

松浦新、中島嘉克
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 東京五輪パラリンピック向けアプリの事業費削減をめぐり、請負先企業のNECについて、「脅しておいた方がよい」と指示した平井卓也デジタル改革相が、同じ会議の中で、旧知の大学教授が関係する技術の優位性に触れ、教授と「一緒にやっちゃってもいいよ」と内閣官房IT総合戦略室の幹部に発言していたことがわかった。

 平井氏は18日の閣議後会見で、発言を認めたうえで「ベンチャー企業を含めて広く情報を収集するようにとの趣旨だった」と説明した。NECとの関連性は「別の話」と否定した。

 朝日新聞が入手した音声データによると、平井氏は4月7日にあった戦略室の定例会議で、9月に発足するデジタル庁の入退室管理システムに言及。教授の名をあげ、「はっきり言ってNECより全然いいわ。(先生に)聞いて」などと指示し、幹部が「聞いてみます」と応じた。平井氏はその後、「デジタル庁はNECには死んでも発注しない」「完全に干す」などと語った。

 会見で、発言の関連性を問われた平井氏は「(二つの事業を)無理やりくっつけるのはいかがなものか」と否定。また、「(大学教授と)一緒にやっちゃって」という発言の趣旨については「先生に聞いて、最新の技術を勉強したらいいということ」と説明した。

「私を調べて」

 平井氏は9月のデジタル庁発足に際し、民間企業出身の人材が加わるため、公共事業の受発注や調達での公平性確保を目的にコンプライアンス委員会を設ける考えを示していた。平井氏はこの日、今回の問題をふまえ、委員会を来週にも設ける考えを示した。「デジタル庁は国民に疑念を抱かれることなく、信頼を得ていく組織でなければならない。徹底的に私自身を調べてもらいたい」と語った。

 また平井氏はこの日、デジタル庁でのシステム導入をめぐり、「同郷の大学教授が深く関わる特定のベンチャー企業との契約を推進するよう指示した」と報じた週刊文春に対し、記事の訂正を申し入れたことを明らかにした。「特定の社名に言及した事実はない」と主張している。松浦新、中島嘉克)