幸せな恋愛へ12のヒント 犬山紙子さんの番組が本に

聞き手・宮城奈々
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 広島ホームテレビで今年3月まで放送されていた恋愛バラエティー番組「恋とか愛とか(仮)」が本になった。広島を舞台とした12のエピソードが収録され、幸せな恋愛をするためのヒントが描かれている。

 番組の放送は2015年4月に始まった。広島の若者から寄せられた恋愛エピソードをドラマ化し、視聴者に翌週のストーリーの展開を二つの選択肢から選んでもらう。スタジオで見守るのは、エッセイストの犬山紙子さん(39)と、広島ホームテレビの元アナウンサーでお笑いコンビ「コットン」の西村真二さん(36)。それぞれの経験に基づいて意見を交わし、時には一刀両断する。

 恋愛をする中で本当の自分に気付いた女性、幸せな恋愛をしているはずなのに自ら破壊したい衝動を抑えられない女性――。書籍では6年間の放送から反面教師になるような12のエピソードを厳選した。犬山さんと西村さんが恋愛について語る特別対談も収録した。

 リモートで取材に応じた犬山さんは、「『これだけ多様な恋愛があり、自分も選択をしていいんだ』と、道が開けるような本になっている。悩める方々に読んでもらえたら」。西村さんと意見を交わしたことで犬山さん自身の価値観もアップデートされたといい、「12のエピソードは自分ごととして迫るものがあるはず。自分と恋愛観が違う友達を理解するのにも役立つのでは」と話している。

 「恋とか愛とか(仮) 幸せになる恋愛をするために。」(ザメディアジョン)は192ページ、税込み1650円。書店のほか、広島ホームテレビの通販サイトからも購入できる。

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 女性の生き方についてのエッセーを多数執筆し、番組MCとしてもたくさんの恋愛エピソードを見届けてきたエッセイストの犬山紙子さん。本のサブタイトルになっている「幸せになる恋愛」について尋ねた。

 ――すてきな恋愛をしている人にはどんな共通点があると感じますか。

 幸せの形を決めつけていない人。「女性だったらこういう人と結婚するのが幸せ」とか、世間が決めた幸せの枠みたいなものに固執しすぎると、自分の意見を言えなくなってしまいます。まずは「幸せって多様なものだよね」ということが根底にあるといいと思います。

 自分が幸せだと感じること、尊重されていると思えることについて、見つめ直してみることが大事。「世間の幸せ」を考えると、自分がつらくても「世間的には幸せだから」と思ってしまいますよね。「恋とか愛とか(仮)」のエピソードでハッピーエンドを迎えている子には、きちんと「自分の幸せ」を見つめ直せているという共通点があると感じます。

 ――犬山さんご自身が20代を振り返って、あのときの考えは間違っていたなと今になって気付いたことはありますか。

 めちゃくちゃありすぎて何から話せばいいか……。でも一番は、相手のことを思いやることが本当に少なかったなと。わがままを言ってしまうとか、すぐに怒ってしまうことがありました。

 20代は母親の介護をしていたこともあり、自分も働きたいとか自分の時間がほしいとか、そういう気持ちが爆発して相手にぶつけてしまっていた側面があったんです。その瞬間の自分の気持ちの良さや、相手に認められたいという気持ちが勝ってしまっていました。今思うと当時、相手とどうやったら心地よい関係を長く続けられるのかという視点があればよかったです。

 恋愛って「ほれさせたもん勝ち」みたいな言葉をよく聞くし、「追いかけた方がいいか、追いかけられた方がいいか」みたいな相談もよくされます。でもそうじゃなくて、どれだけお互いがチームとして仲良くやっていけるかみたいな、相手とのコミュニケーションの取り方をもっと考えればよかったと思います。

 ――若者に恋愛面でのアドバイスをお願いします。

 怖いだろうけど、失敗できるうちは華。若いときにはどんどん恋愛したらいいんじゃないかと思いますね。とにかくたくさんの経験をしてほしいです。失敗するなと言うより、失敗した後の転び方、受け身の取り方、そこからの立ち上がり方をぜひ学んでほしいです。失敗したら誰だって傷つくけど、その後にどうやって修復していくかを知っている人はすごく強くなれるし、成長できると思います。(聞き手・宮城奈々)