表現の不自由展に反対の催し 名古屋市施設で同時期開催

関謙次
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 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で一時中止となった企画展「表現の不自由展・その後」の展示作品が7月に名古屋市所管の施設で展示される同時期に、「反移民」などを掲げる政治団体の関係者らが同所で「あいちトリカエナハーレ」を開く。18日までに、市文化振興事業団が施設の使用を許可する方針を決めた。

 市によると、トリカエナハーレは7月9~11日、名古屋市中区の市施設「市民ギャラリー栄」で予定。一方で、不自由展作品の展覧会は7月6~11日、19年の同展中止に抗議した市民団体が、慰安婦を表現した少女像や昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品などを展示予定だ。同時期に、互いの展示室が向かい合う形になるという。

 トリカエナハーレは、19年10月に愛知県施設で開かれた際は大村秀章知事が「内容からして明確にヘイトに当たると言わざるを得ない」と指摘した。昨年、県施設で開催予定だったが主催者側が警備会社との契約書を出さず、県事業団が条例に基づき使用許可を取り消し、その後、市民ギャラリー栄で開かれた。

 市によると、今回主催者側が警備などの安全確保を尽くすとしたため許可を決めた。河村たかし市長が「政治的思想はなるべく認めるようにする」としており、市担当者は「差し迫った危険がない限り、使用を拒むことはできない」とする。(関謙次)