アルコール依存症?初の受診命令 連続酒気帯びの男性に

西岡矩毅
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 飲酒運転をなくそうと2019年に施行された和歌山県飲酒運転の根絶に関する条例に基づき、県は18日、酒気帯び運転を繰り返した2人に、アルコール依存症の診断を受けるよう命令したと発表した。受診命令は初めてという。

 県県民生活課によると、飲酒運転根絶条例は、17年、県内の交通死亡事故に占める飲酒運転の割合が17・1%に上り、全国ワースト1位になったことなどを受け、19年4月に施行された。条例には、5年以内に酒気帯び運転を繰り返した再犯者に、専門の医師によるアルコール依存症かどうかの診断を受けるよう命ずる、と定められている。

 今回、受診命令を受けたのは、那智勝浦町在住の37歳男性と、和歌山市在住の35歳男性。37歳男性は19年11月と20年11月に酒気帯び運転をして検挙された。刑事処分が決まったあとの21年5月19日に、県職員が直接会って条例の説明をしたうえで、条例制定後初めてとなる受診命令書を交付した。5月下旬に医師の診断を受けたといい、県への報告では、依存症は認められなかったという。35歳男性には、6月16日に受診命令書を渡した。

 受診命令書を交付されてから60日以内に受診しないと、5万円以下の過料の罰則がある。アルコール依存症と診断された場合、治療を受け、県に報告することが義務づけられている。

 県警によると、今年は5月末時点で飲酒運転による検挙は111件に上る。昨年、飲酒運転による人身事故は22件あった。

 県民生活課の担当者は、「飲酒運転をすると本人や家族が、事故をすると被害者がつらい思いをする。お酒を飲んだら運転しない、を絶対に守ってほしい」と話した。(西岡矩毅)