金融緩和縮小へ動く欧米、動けぬ日銀 漂う手詰まり感

有料会員記事

津阪直樹
[PR]

 日本銀行は18日の金融政策決定会合で、今の金融緩和を続け、コロナ対策の資金繰り支援を半年延長すると決めた。ワクチン接種加速など明るい兆しもあるが、手厚い緩和策で引き続き経済を支える必要があると判断した。景気回復が急な米国など海外では金融政策正常化の動きがあるが、日本は取り残されつつある。

 コロナ対策で始めた金融機関への有利な資金供給制度について、9月末の期限を来年3月末まで延ばす。「きめ細かな資金支援の継続が引き続き最優先課題」(全国銀行協会の三毛兼承(かねつぐ)会長)など、経済界から延長を求める声が出ていてそれに応じた格好だ。

写真・図版
金融政策決定会合を終えて記者会見する日銀の黒田東彦総裁=2021年6月18日午後3時33分、東京都中央区の日銀本店、代表撮影

 コロナ前から続ける長期国債や上場投資信託(ETF)の大量買い入れなど、大規模な緩和の枠組みも維持した。黒田東彦(はるひこ)総裁は会見で「コロナが収束した後も、2%の物価目標実現をめざして金融緩和を当分続ける必要がある」と述べ、ワクチン普及などで感染が一段落したとしても大規模緩和の継続が避けられないとの認識を示した。

 世界の主要国では、経済回復に伴って緩和縮小に議論が移りつつある。米連邦準備制度理事会(FRB)は16日、ゼロ金利解除(利上げ)を2023年へ前倒しする見通しを示した。最近の急激な景気回復や物価上昇を踏まえており、「経済が目標により早く向かうことは歓迎すべき進展だ」(パウエル議長)という。量的緩和縮小への議論も今後本格化する見込みだ。

写真・図版
日米欧の実質経済成長率

 欧州中央銀行(ECB)は10日、今年の物価上昇率見込みを1・9%に上方修正。政策理事会は緩和策維持を決めたが、ラガルド総裁はコロナ対応の緊急資産買い入れプログラムのペースをめぐり議論があったと明かした。

 ロイター通信によると、EC…

この記事は有料会員記事です。残り820文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら