屋根に残るブルーシート 地震から2年、壊れたままの瓦

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辻岡大助
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 2019年の山形県沖地震で震度6弱を観測した鶴岡市内の被害は、民家の屋根の損壊が目立った。集落の中には、今もブルーシートに覆われたままのところがある。その多くは空き家で、修理費の公的補助の対象外とされた。被災地の復興はまだ完了していない。

 地震発生から2年となった18日、新潟との県境に近い鶴岡市小岩川地区でサイレンの音が響き、地元の消防団がパトロールをした。「集落の被災の記憶を刻む取り組みです」。そう話した小岩川自治会長の本間新一さん(70)は、激震による停電の中で懐中電灯で照らし出した19年6月18日深夜の集落の様子をまざまざと思い出す。「通りのあちこちに屋根瓦の破片が飛び散っていました」

 小岩川地区は、日本海の海岸線沿いに延びる国道7号と、裏山が迫るJR羽越線に挟まれた旧温海(あつみ)町の136棟の集落だ。トタンだと潮風でさびるため、瓦屋根が多い。地震当時の住民約400人で、幸い負傷者はいなかった。本間さんによると、屋根の損壊は集落の約6割にあたる90棟を超えたという。市内でも顕著な建物被害だった。

 市は国と県の補助金を含む瓦屋根修繕緊急支援事業を設け、罹災(りさい)証明で一部損壊以上が認められた住家に工事費の20%(上限40万円)を補助し始めた。屋根の全面修理で補助金と合わせて200万円近くに達した被災者もいた。

 市によると、小岩川地区で瓦屋根の被害があった住家67棟のうち、修理完了は59棟、解体は6棟、修理不要は1棟、未修理は1棟。屋根をブルーシートで覆ったままの80代女性は「私もおじいさん(夫)も年で……」。工事費の自己負担が経済的に難しいという。

 集落の復興で課題となってい…

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