異例の棄権 日銀金融政策決定会合で政井貴子審議委員

津阪直樹
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 日本銀行の18日の金融政策決定会合で、政井貴子審議委員(前新生銀行執行役員)が、すべての決定について票を投じず棄権した。審議委員の棄権は異例だ。

 政井氏は6月29日に任期満了で退任する予定。退任後に民間企業の取締役候補になっていることから、日銀は「金融政策決定の中立性、公正性を明確にするため、自らの意思で議決権を行使しなかった」と説明している。

 この日の会合では、新型コロナウイルス対応の特別支援策の延長のほか、マイナス金利や国債の買い入れの「長短金利操作」の維持などが決まった。気候変動対策を促す新たな資金供給策を年内にも導入することも決めた。

 政井氏はこうした個別の政策の是非だけでなく、決定した内容を記した公表文の採決も棄権した。日銀によると、審議委員の棄権は2004年12月の水野温氏氏以来という。(津阪直樹)