五輪観客「最後は難しい政治判断」 尾身提言に官邸幹部

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石井潤一郎
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6月17日の記者会見を終え、引き揚げる菅義偉首相(左)。右は政府分科会の尾身茂会長=2021年6月17日午後8時10分、首相官邸、上田幸一撮影
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 無観客の五輪を推奨し、五輪のリスクについて納得のいく説明を求めた「尾身提言」にどう向き合うか。政府や組織委は厳しい注文を突きつけられた。とりわけ深刻なのが観客問題だ。

 政府や東京都などは、21日の5者協議で五輪の観客をどうするか方向性を決める方針。菅首相は17日の記者会見で、感染状況が改善した場合のイベント制限を「最大1万人」とする政府方針に触れ、有観客の五輪に意欲を示したばかり。その会見に並んで臨んだ尾身氏から、翌日に無観客を提言された。

 首相に近い自民党議員は「提言は科学的根拠に基づく。無観客にすべきだ」と言う。菅政権は昨秋の「第3波」でも、専門家の提言を受け入れずに観光支援策「Go To トラベル」を継続。世論の批判を浴び、支持率の急落を招いた。東京ではすでに「第5波」の到来も懸念されている。無観客の推奨に向き合わず、五輪がらみで人の流れが大きく増えて感染の再拡大を招けば、「首相は責任をとらざるを得ない」(自民党幹部)との見方が政権内でも語られ始めている。

 五輪で国民の一体感を作り出し、政権への追い風にしたい首相にとって、「有観客」はそもそも大前提だった。首相だけでなく、党内には有観客にこだわる議員が多い。無観客になると、経済効果が低減するという事情もある。ワクチン接種が進むことで感染状況が改善するとみる首相らの視線は、どれだけ多く観客を入れられるかに注がれていた。

 だが、「尾身提言」や直近の…

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