腹痛に御利益の寺、母思う「いちょう飴」

高田純一
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 修験道の開祖とされる役行者(えんのぎょうじゃ)が、葛城山系で信仰を深めていた7世紀、母を助けたいとの一心で仏像を彫った。堀越癪(ほりこししゃく)観音の本堂にはその秘仏・十一面観音が安置されている。のみを入れるたびに手を合わせる「一刀三礼」で痛みが回復したことから、「腹痛に御利益がある」と伝わる。

 本堂前には神木のイチョウの木がそびえ立つ。樹齢は約200年。深緑の8月中旬ごろ、刈り込みがてら葉をわき水で洗い、乾燥させる作業がある。その葉のエキスを原料に作った「いちょう飴(あめ)」が売られている。

 30年ほど前、土産品として別のあめ玉を扱っていた際、形がギンナンに似ていることから思いついた。欧州ではイチョウの葉のエキスが医薬品に使われているとして紹介している。胃腸との語呂合わせも良く、今やリピーターも増えて名物になった。副住職の向井友啓(ゆうけい)さん(67)は「優しく、懐かしい味がします」と話す。(高田純一)

 《メモ》和歌山県かつらぎ町東谷1360、電話0736・25・0001。JR妙寺駅から車で約30分。拝観無料。「いちょう飴」は1袋110グラム入りで330円。