條ウル神古墳、伊勢本街道 国史跡の指定へ

渡辺元史
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 奈良県御所市の條ウル神古墳や曽爾村の伊勢本街道など4件が、国史跡に指定される見通しとなった。国の文化審議会が18日、文部科学相に答申した。

 4件のうち、條ウル神古墳(御所市條)と伊勢本街道(曽爾村山粕〈やまがす〉)が新たに指定され、藤原京跡、朱雀大路跡、左京七条一・二坊跡、右京七条一坊跡(いずれも橿原市)と毛原廃寺跡(山添村毛原)は追加指定される。

 県文化財保存課などによると、條ウル神古墳は、墳長60~70メートルの前方後円墳、もしくは長方形墳と考えられている古墳時代後期の古墳。刳抜式家形石棺(くりぬきしきいえがたせっかん)や金銅製冠などの希少な副葬品が納められており、当時のヤマト政権中枢と古代氏族の実態を知るうえで重要な古墳という。

 伊勢本街道は、近世を通じて西国から大和を経て伊勢神宮に参詣(さんけい)する人に最も利用された街道。近世の伊勢信仰やお参りの様子を明らかにするうえで重要で、今回指定される山粕峠と鞍取峠は旧道が良好に残るという。山粕峠では幅約1・5メートルの旧道跡が確認されている。鞍取峠の入り口に「いせみちみきゑ」と刻まれた道標も残る。

 藤原京跡、朱雀大路跡、左京七条一・二坊跡、右京七条一坊跡は、指定の範囲を広げ、左京七条二坊跡(橿原市木之本町)を追加する。毛原廃寺跡は、奈良時代前期の大規模寺院跡。新たに調査した場所を追加で指定するという。

 県内の国史跡は特別史跡を含めると、平城宮跡奈良市)や大官大寺跡(明日香村)、宮山古墳(御所市)など計120件あり、2件が新たに指定されれば計122件となる。(渡辺元史)