住民との「事前協議」、隔たり埋まらず断念 石木ダム

原口晋也、安斎耕一
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 長崎県川棚町で石木ダム建設を進める県と、予定地住民との間の「事前協議」は、双方の主張の隔たりが埋まらず、開催しないことになった。中村法道知事と住民との対話に向けて県が19日開催を住民に申し入れていたが、18日になって「調整がつかない」と判断し、見送りを発表した。2019年9月以来の中村知事と住民との直接対話は実現しなかった。

 県は住民側と、19日に町内で双方5人程度による協議を模索してきた。だが、この間も建設現場には重機が搬入されるなどし、交渉に来た県の関係者は、協議予定の19日の工事についても「粛々と進める」と住民に説明。県の対応に不信感を募らせた住民は15日、全13戸で対応を協議し、事前協議よりも「静穏な環境での知事との直接協議」を求める方針を確認していた。

 18日午前、住民は抗議の座りこみを続ける現地で記者会見した。「県は協議当日でさえ工事を中断できないと言う。それでは我々はここを離れられない」と批判し、逆に知事との直接の話し合いを求めた。(原口晋也、安斎耕一)