「コロナになれば死ぬだけ」路上生活者のワクチン接種は

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編集委員・清川卓史
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 新型コロナウイルスのワクチン接種について、路上やネットカフェで暮らすホームレス状態の人への接種をどう進めるかが課題となっている。定まった住所がないため接種券を受け取れなかったり、手続きなどの情報が届かなかったりする人が多いためだ。

 6月12日、東京都豊島区の公園で実施されたNPO法人TENOHASIの炊き出し。食料支援や生活相談を待つ人の列で、接種予約手続きの支援窓口などが書かれた区のチラシを支援団体のスタッフが手渡していた。

 「自分みたいな『住所不定』でも本当はワクチンを打ったほうがいいと思う。コロナで死んだって構わないけど、人にうつすのが嫌なんだ。順番は最後の最後でいい。でも接種券が受け取れないよ」

 日雇い仕事で暮らしているという70代の男性は、チラシを見つめながら、そう話した。

 別の高齢男性は「住所ないと打てないでしょう、ワクチンなんて。ホームレスには関係ないよ」と怒ったように言ったあと、つけ加えた。「でも炊き出しの会場で打てるなら、打ちたい」

 接種券は原則、住民登録がある自治体が発行、送付する。だがホームレス状態の人は住民票がなかったり、どこにあるか不明になっていたりする人も多い。

 この炊き出し会場で医療相談を続ける認定NPO法人「世界の医療団」は5月下旬、炊き出しに並ぶ人への聞き取りでワクチンアンケートを実施、300人以上から回答を得た。半数は60~80代の高齢層で、接種希望者は全体の約6割いた。この希望者に接種券を受け取れますかと質問したところ、「いいえ」と答えた人が約3割(約50人)いたという。

 一方、全体の約4割は接種を…

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