突入は本来2カ所「よく判断した」 元捜査1課長は感嘆

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 さいたま市大宮区のインターネットカフェで男が女性従業員を人質に丸1日以上立てこもった事件で、埼玉県警は18日深夜、男を監禁容疑で現行犯逮捕した。32時間にわたった立てこもり。県警は「被害者の安全確保を最優先に考えた」と説明する。今回の対応をどうみるか、元警察幹部に聞いた。

 県警によると、逮捕されたのは住居不定、無職の林一貴容疑者(40)。捜査員は、個室ブースのインターホンやドア越しに林容疑者の説得を続けていた。

 18日午後8時すぎ、林容疑者が「もう寝る」「休む」などと話して呼びかけに応じなくなったため、捜査員は林容疑者が眠ったと判断。個室ブースのドアの鍵を特殊工具で壊して午後10時35分すぎに突入し、眠っていた林容疑者の身柄を確保した。

 ネットカフェは大宮駅に近い雑居ビルの6階と7階に入っている。立てこもりがあったのは、7階にある約3平方メートルの個室ブースだった。運営会社(東京)によると、個室ブースはいずれも内側から鍵がかかるつくりで、室内に置かれているのはソファとパソコンぐらい。担当者は「防犯のあり方を社内で検討し、何らかの形で発表する」としている。

 人質がいたことで、立てこもりが長時間にわたった例は過去にもある。

 東京都大田区の郵便局で1995年11月、現金を奪った男が近くの民家に立てこもった事件では、当時2歳の男児が約31時間半にわたって人質になり、突入した警察官が救出した。

 一方で、2002年9月に福岡県二丈町(現・糸島市)の民家に男が立てこもった事件では、約34時間後に警察官が突入したが、人質だった女児(当時9)は殺害されていた。

 今回、埼玉県警は狭い個室ブースを包囲しながら救出をめざした。凶悪事件の捜査を指揮してきた元警視庁捜査1課長の久保正行さんは「被害者の安全を最優先にするためで、時間がかかったのも理解できる」と話す。被害者が危害を加えられることのないよう、慎重に進める必要があるためだ。

構造上の問題、ぎりぎりの判断だった

 埼玉県警の説明によると、女性従業員はインターホン越しに捜査員の質問に対して「はい」「いいえ」などの単語で答えていた。

 久保さんは「女性がどんな状…

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