商社の社長やりませんか? 町が公募へ、条件は「移住」

原裕司
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 埼玉県小鹿野町は、町内の国民宿舎や農産物直売所など8カ所の観光施設の直営を見直し、新たに商社を設立して運営する方針を打ち出している。その社長を公募するため、人件費として560万円を6月の一般会計補正予算案に組み込んだ。赤字が続く観光施設の運営を第三者に委ねて赤字体質からの脱却が狙いだ。

 町によると、公募は7~8月ごろ。給与は年収ベースで「町の課長クラスの上」になるという。条件は「町内に移住すること」のみ。性別や年齢も問わない。町の担当者は「やはり会社経営の経験がある人が優先される。施設経営をきちんとできる人物が良い」と説明する。社長は町の会計年度任用職員となり、「地域プロジェクトマネージャー」として活動することになる。

 「地域プロジェクトマネージャー」制度は総務省が推奨し今年度から始まった。外部の人材と地域、行政、民間などの間を橋渡ししつつプロジェクトをマネジメントできる人材を任用し、人口減が続く市町村で外部からの人材補強を推し進めるものだ。活性化などを目的とする「地域おこし協力隊」の発展版としての機能もあり、同町で始まれば県内初のケースとなる。

 時期は未定だが、商社発足後は森真太郎町長が社長を兼ね、公募で決まった人は1年近く社長の見習いをした後、社長として8カ所の施設経営を委ねられる。「もちろん1年後に不適切だと判断すれば、契約の打ち切りもあり得る」と町の担当者は話している。(原裕司)