米アップル、中国データセンター稼働 iCloud扱う

北京=西山明宏
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 米アップルが中国貴州省で国有企業と建設を進めていたデータセンターが5月、正式に稼働した。中国政府が国内のデータの海外への持ち出しを法律で禁じたことへの対応の一環。米政府は中国へのデータ流出に警戒を強めているが、中国はアップルにとって重要な市場であり、対応を迫られた形だ。

 5月下旬、記者が現地を訪れると、緑が広がるのどかな場所に、真っ白な巨大なデータセンターの建物がみえた。中国国旗と並び、米アップルの旗が翻る。入り口では、警備員が頻繁に出入りをして周囲を警戒していた。

 稼働したのは、「iCloud貴安データセンター」。アップルは2017年7月、10億ドル(約1100億円)を投じてデータセンターを建設すると発表していた。アップルの中国向けのクラウドサービスについて、利用者のメールや電話帳などのデータがここで保管される。提携先である国有企業「雲上貴州大数据産業発展」に運営を任せ、アップルは技術サポートを提供する。

 アップルがデータセンターを中国国内に建設した背景にあるのは、17年に成立したサイバーセキュリティー法だ。中国から国外への自由なデータの持ち出しを禁じている。データセンターの完成前の18年には、すでに雲上貴州にクラウドサービスの運営を移管し、中国国内でのデータ保管を始めていた。(北京=西山明宏)