ボール握ると別人格?オリ宮城大胆不敵、7年ぶり首位に

室田賢
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 (20日、プロ野球 オリックスバファローズ3―0東北楽天ゴールデンイーグルス)

 車のハンドルを握ると人が変わるというのは困ったものだが、オリックス宮城大弥(ひろや)の場合は、ボールを握ると人が変わるようだ。

 敵地で迎えた楽天との首位攻防戦。投げ合う相手はリーグ最多7勝をマークする新人・早川隆久(早大)。新人王の有力候補同士の対決でもあり注目が集まる一戦を前に、19歳は「プレッシャーがかかる」と消え入りそうな声でこぼしていた。

 マウンドに立つと、別人だった。

 一回2死、最も警戒すべき楽天の浅村栄斗(ひでと)の懐を遠慮なく攻め、内角をえぐる直球で見逃し三振を奪った。「ストライクを初球から取れたことで、自分のテンポでいけた」。打者計29人に対して、初球のストライクが21度。慎重さゆえに球数を増やして苦しくなり、六回のピンチで失点した早川とは対照的に、果敢にたたみかけた。

 配球も大胆だ。初めて走者を得点圏に背負った八回は、2死一、二塁で好調の鈴木大地を打席に迎えた。110キロ前後の緩いカーブだけを3球続けて二ゴロに仕留め、「自信を持っていたからこそ投げられた」と言ってのけた。

 8回を被安打5、無失点。自信なげな試合前の態度とは裏腹に、「同じ左腕で意識した」という早川との投げ合いに完勝し、勝ち星も7で並んだ。

 チームはこれで2011年9月以来、10年ぶりの8連勝。楽天と同率とはいえ、14年7月以来、7年ぶりとなる首位にも立った。チームもこの左腕もいま、パ・リーグの主役になっている。(室田賢)

 中嶋監督(オ) 宮城について、「八回をさっと終わっていたら、もしかしたら(九回も続投)と思っていたが……。ただ、すごいです。四球を簡単に出さないのが宮城の特質」。

 早川(楽) 自身の連勝は6でストップ。「終始リズムを作ることができなかった。打者陣にいいリズムを渡せなかったので、相手に主導権を握られた」