コンビニない東峰村に「百貨店」 生協など協力して開店

渡辺純子
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 スーパーもコンビニもない福岡県東峰村に「百貨店」ができた。村ではなかなか手に入らない生鮮食品や日用品がそろい、「買い物弱者」のお年寄りたちに好評だ。

 3月、国道211号沿いの農産物直売所「つづみの里」にできた売り場は、その名も「とうほう百貨店」。レトルト食品や牛乳、豆腐、ティッシュペーパー、洗剤などが並ぶ。ほとんどがエフコープ生協(篠栗町)の商品だ。生協やボランティア団体が協力して運営している。

 「人気は牛乳とパン。車で20~30分かけて買いに行かなくてよくなったと好評です」と、副代表の高橋弘展さん(37)は言う。

 村では最大規模の商店が昨年1月に閉店した。地元産品を扱う「道の駅」などはあるが、品ぞろえは限られる。折しもコロナ禍に突入し、村の外へ出にくくなった。

 「どこで買い物すればいいと?」。そんな声が、高橋さんが運営に携わるボランティア団体「東峰村元気プロジェクト」や、九州北部豪雨後から村を支援するエフコープに届いた。

 エフコープは週に1度、村の組合員に商品を配送している。品ぞろえも豊富だ。ただ消費生活協同組合法により、事業対象は組合員に限られる。そこで両者は、村社会福祉協議会や有限会社「つづみの里」と協力し、4者で協議体「とうほう百貨店」を結成。組合員でなくても生協商品を買える許可を今年2月、県から初めて取りつけ、オープンにこぎつけた。

 今後は買い物ついでにお茶を飲めるような場所もつくる予定だ。「お年寄りが外に出るきっかけを作り、年を取っても安心して地域で暮らせるお手伝いをしたい」と高橋さんは話す。(渡辺純子)