「依存症にならない」は間違い 未成年に広がる大麻汚染

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古田寛也
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 少年たちの「大麻汚染」が止まらない。大阪府警が昨年、大麻取締法違反容疑で摘発した20歳未満の人は114人に達し、1990年以降で最多を更新した。「体に害がない」といったネットの誤った情報が影響しているとみられ、府警や専門家は警鐘を鳴らす。

 府警少年課によると、大麻取締法違反容疑での摘発(逮捕、書類送検、補導)は90年以降、年1~40人で推移していたが、2014年から増加傾向に転じた。18年は96人、19年92人、2020年114人で、18年と20年は47都道府県で最多だった。

 今年に入っても摘発が続き、今月8日には府内の私立高校3年の女子生徒(17)を同法違反容疑で書類送検した。府内の自宅に大麻を所持したとして、4月に摘発された知人の無職少年(18)から大麻を買ったとされる。「今年は昨年をさらに上回る可能性もある」と少年課幹部は危機感を募らせる。

 同法違反の摘発者全体に占める少年の割合も高まっている。府内では13年が6・6%だったのが、20年は26・1%になった。

 職業別では有職者が49人で最も多く、次いで高校生(35人)、無職(15人)の順。14歳の中学生も2人いた。年齢別では、18~19歳が7割近くを占める。

 大麻を使い始めたきっかけを少年課が聞き取ったところ、「友人や先輩に勧められた」との回答が目立った。「ネットの情報」と答えた人も3割いた。

 ネットでは「酒やたばこの方が害が大きい」「使っても依存症にならない」といった情報が飛び交う。近年、カナダや米国の一部州で大麻使用が合法化されたことを好意的に受け止め、「日本は取り残されている」という声も。

 ただ「大麻の有害性を過度に低くみるのは誤りだ」と金子周司・京都大大学院教授(薬理学)は釘を刺す。

 大麻は繰り返し使ううちに依存症を招き、認知機能や判断能力の低下をもたらす。その結果、ものごとの善悪が判断しづらくなり、幻覚作用も相まって、犯罪行為に手を染めてしまう事例も数多くあるという。

 合法化に踏み切った国や地域の多くは違法薬物が日本より蔓延(まんえん)しており、有害性の観点より、取り締まりへの財政負担を減らすなどのねらいが大きい。金子さんは「正しい知識を教育現場などでしっかりと伝えていく必要がある」と話す。

大麻は玄関口

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