第3回離婚してまで不動産購入…中国政府が生み出した「神話」

有料会員記事

泉州=西山明宏
写真・図版
中国共産党100年「強国」の現在地③ デザイン・川添寿
[PR]

 中国南東部の沿海部にある福建省泉州市。かつて海上シルクロードの起点として栄えたこの街に300社近い不動産業者が集まったのは、今年5月のことだ。

 彼らの目的は、市中心部から西側の内陸部へ車で約1時間にある同市安渓県東部の二つの空き地の使用権をオークションで競り落とすことだった。二つの空き地は高層マンション群が立ち並ぶ県の中心部を見渡せる高台にあるが、行き止まりの不便な場所にあり、伸び放題の草に、古い民家がいくつか軒を並べているだけの手つかずの場所だ。

 地元の不動産業者によると、泉州で行われたオークションは入札が相次いで政府が定めた上限額に達してしまい、最後は抽選になったという。落札額は計5・5億元(約94億円)。1平方メートル当たり5千元。価格は大都市より安いが、北京や上海でもめったに見られないほどの過熱ぶりに、関係者は「宝くじに当たるような確率だよ」と笑う。

中国共産党の結党から100年。連載「『強国』の現在地」は、世界の盟主の座を見すえ、米国との覇権争いに挑む共産党の力の源泉や、待ち受ける課題を探ります。連載の第3回は今もなお過熱する不動産をめぐる問題を掘り下げます。

「まだまだ家が売れる」自信たっぷり

 市内の不動産業者によると…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。