作品売らない陶芸家 病床の母に教わった「生きる自信」

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張春穎
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 愛くるしい姿で見る人を和ます陶芸の人形たちがいる。その数、4500体。最愛の母親を失った女性が21年にわたり作り続けている。大切な思いがこもっているから、売っていない。

 「生きる自信、道しるべをもらったんです」

 群馬県沼田市硯田町(すずりだまち)の工房には人形がずらりと並ぶ。ひと、ネコ、イヌ、妖怪アマビエも。感謝を込めて手を合わせたり、喜怒哀楽に満ちた表情をしていたりする。陶芸家の新藤廣子さん(70)が手作りした。

 きっかけは2000年、母親の習二(しげじ)さんが病死したことだった。いつも廣子さんの味方で、温かかった。喪失感に「散ってしまいそうだった」と言う。

 ふと同県渋川市内の工房に立ち寄った。器には興味がわかず、退出しようとした。

 そのとき、工房主の見城勇さ…

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