米中対立でネット分断、日本の「父」が考える日本の役割

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聞き手・吉岡桂子
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 国家から自由であることでグローバルな通信インフラとなってきたインターネットの世界が、米中対立で揺さぶられている。ネットがその価値を維持し続けるには、何が必要か。日本が果たせる役割は――。「日本のインターネットの父」とも呼ばれ、現在は内閣官房参与(デジタル政策担当)を務める村井純・慶応大学教授にきいた。

 むらい・じゅん 1955年生まれ。慶応大学教授。専門は情報ネットワーク。菅義偉首相のもとで内閣官房参与(デジタル政策担当)。デジタル庁の創設にあたり、作業部会座長として提言をまとめた。インターネット網の整備・普及に尽力し、「日本のインターネットの父」と呼ばれる。

 ――米中対立が激化するなかで、安全保障を重視した経済のデカップリング(分離)を進める動きがあります。インターネットの世界も、デカップリングに向かうのでしょうか。

 「インターネットの空間はグローバルにつながり、データが流通することで大きな価値を生み出している。そのつながりを特定の国がブロックしたり、離脱したりすることがあっても、相互接続できない分断された複数の空間が生まれるのは、利便性や経済発展の観点からみて良くない」

 「ただ、データにかかわる政策は国ごとに異なるものだ。だからこそ、調整が大きな課題となっている」

 ――ネット空間の安全を守るためには、日本国内のデータは国内のデータセンターで管理すべきなのでしょうか。

 「国外にデータを出さなけれ…

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